私のキーホルダー
イノシシのキーホルダー 荒川静香,イナバウアー 田舎にいると,有形無形のいろんなものが手に入る.それもいつも関心を持っていないとそんなわけには行かない.その関心をわたしは,「もしか袋」と呼んでいる.もしかしたら何か良いことがあるかもしれないというわけで,実際にビニール袋を持ち,頭の中を柔軟にしている.
4年ほど前にイノシシの解体を手伝った.勿論,生まれてはじめてのことで非常に興味があり,誘われて出掛けた.イノシシの肉を口にするのも始めてであり非常に美味しかった.
解体に際してはいろんな部位が捨てられる.地元の人は肉としてどこが美味しいかも周知されていて,もも肉などは飼い犬の餌や狸やキツネの餌として薮の中に捨ててしまう.解体のそばで見ている飼い犬は,今にも飛びつかんばかりで寄ってくる.もちろん,頭や毛皮,4本の脚も捨てられる.無造作に捨てられる部位に申し訳なく思えた.できる限り使えないかと思う.頭のはく製,毛皮の鞣などで有効利用したいものであるが,今の私にはその技術がなくあきらめた.
それでも,4本の爪先を貰った.紐で吊るして乾燥していたが,そのうちの一つが落ちてそのうちにウジが湧いた.それでもそのままにしていたら,白骨になり,きれいな骨が姿を現した.
精巧にできているのに驚いた.小学校の理科室にたくさん陳列されていたアルコール浸けの魚や鳥,獣などそして人骨の標本などを思い出した.何かに使えないかと収集箱に保存した.
ふと,先日取りだし,眺め写真のようなキーホルダーを作ってみた.お気に入りのものになった.骨がカチャカチャと動く.実際もこのように接合して動いているんだと,構造を見て楽しんだ.
トリノオリンピックでは,荒川静香が金メダルの快挙であり,日本中が喜びの渦中にある.わたしも,その美しさ,彼女の努力,採点に加点されないイナバウアーの演技を取り入れた精神に多大なる共感を覚えた.「点にならなくても見ている方に美しさを感じて欲しい」と自分の考えを取り込まれている.
私のキーホルダーの形が,イナバウアーに見えた.新しい私の宝物になった.写真で見るように,接続部分は銅線であるが,次に作るときにはここに銀を使おうと思っている.金でも良いけど〜.銀なら,大田市大森町に銀の店という細工やがあり,金より安価で簡単に手に入りそうであるからである.きっと見た目もさらに良くなるであろう.
まだ,イノシシの足が2本あり,このようなものが4ヶ造れそうである.変な発想?
ナツメ酒/竹籤(ひご)を編んで沈める