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島根県立大田高校の文化祭
-地球科学部砂浜を調査研究-
高校正門からの校舎 文化祭案内板
2002年9月4日、友達から以下のようなメールが入ってきた。
From: *****@docomo.ne.jp
Date: Wed, 4 Sep 2002 13:50:41 +0900
To: yshiwa@f5.dion.ne.jp
Subject: 学園祭『部活で鳴り砂の発表しているとこがありますよ。明日の岩谷会館(大田校)にどうぞ』
9月5日、宅野の友人が大田に出かける用事があるというので、高校まで送ってもらい、見学することにした。高校の前は何度も通ったことがあったが、今までに一度も入ったことが無かった。入ったのは、通用門からであり、岩谷会館がどこにあるかも全く分からず校庭に入った。少し探したが、それらしきところは見当たらなかった。職員室らしい所があり、窓が開いていたので窓越しに会場を聞いた。「文化祭で鳴り砂の研究発表をしていると聞いて、仁摩サンドミュージアムから来たのですが、どこでやっているのでしょうか」「入って見えたところの左側の建物ですが、、、」「え、こちらから入ってきたのもですから、、、」先生が出て見えて案内してくださった。「こちらです。わざわざありがとうございます、どうぞ、、、」古めかしい建物で、一階で写真展や絵画展をしていた。鳴り砂は、2階でやっていた。会場の入口に近づくと、「キュッ、キュッ」と鳴り砂の音が聞こえてきた。2階では、環境汚染についてのことなども展示されていた。
鳴り砂コーナーは、地球科学部がやっていた。手作りの作品がついたてやテーブルに並べられ、数人の学生が5,6個ある乳鉢に入った砂を突いていた。掲示板には、大田市と仁摩町の地図が張られていて、砂浜の写真と調査した様子が記録されていた。さらに砂の粒度分布を測定し、篩の格段に溜まった砂の実物も貼り付けてあった。砂鉄の多い浜は、一番細かい領域に集
鳴り砂体験と砂当て! 調査の目的 琴ヶ浜の顕微鏡写真 地球科学部メンバー+もう一人 波根海岸の顕微鏡写真 砂の標本分布 7年目にして咲いた月下美人、020905 各地の砂を顕微鏡で観察 波根海岸の粒度分布(鳴るところ)黒いのは砂鉄、大きいのは貝殻破片など
なんという花か?近所の庭先にて 波根海岸の粒度分布(鳴らないところ)大きいのは、貝殻の破片など
中していることがよく分かった。比重の関係で、そうなることが一目瞭然で分かり、言い表現方法であると勉強になった。利用させてもらおうと思った。しかし、わたしは篩を持っていないので、いまのところそれもできない。しばらく見て、「仁摩サンドミュージアムからきたんですけど、、、」と担当者らしい生徒に声を掛けた。「や〜、ありがとうございます」うれしそうな笑顔で応対してくれた。「早速なんですが、アンケートをお願いいたします」と、別の生徒がお願いにきた。「あの、ちょっと教えてもらいたいのですけど、、、」といって、作品の所へ行って、「この浜はどうしてテトラポットが、直角に置かれているのですか?」波根の海岸には、海岸線に沿って直角に置かれているのである。「これは、この海岸の海流の流れが、海岸に沿って流れているからだと思います。琴ヶ浜などは、波が沖の方からやって来て、また沖の方へ流れていくというながれですから、平行に置かれています。宅野の大津辺というところも直角に置かれていますね。ここは小さな浜ですが海流が回っているからでしょうね。」「ありがとうございました」「ところで、篩はどんな篩ですか。8インチです?」「これくらいです。」「じゃ、JIS の8インチですね」私はそれを聞いて懐かしかった。「クラブにあるんですか?」今後使わせてもらおうかと思って聞いた。「いいえ、北高から先生が借りてきてくださったんです」「北高?」「松江北高です」「そうですか。あの顕微鏡は?」「あれは生物の教室から借りてきました」9台ほどの同じ顕微鏡が、各浜に対して用意されていた。拡大率が大きいのと、ライト不足と光源の使い方が悪くてちょっと見にくかった。
砂当てクイズは、難しかった。乳鉢に入れられた砂は、マップに記されているどこの砂かを当てるのである。琴ヶ浜の砂もあると言っていたが、どうもなさそうであったが、色からそうだろうと、記入した。乳鉢に入れられた砂は、ほとんど鳴らないから、琴ヶ浜の砂は乳鉢には入れられていなかったかもしれない。展示されている砂はいずれも採取したことのある砂であるが、いざこうして出されると、見分けがなかなか難しかった。6種類のうちどれだけ合っているだろうかと、気になった。
「今度、県大会があるのですが、どのようにまとめていけばいいでしょうか」部長の生徒が聞いてきた。「そうね、基礎的なこととなると、この発表ではまだまだだしね、、、。砂の粒度成分ごとの調査をして考察するということも良いかもしれませんね。それを鳴り砂と普通の砂で調べてみる。鳴り砂と環境ということも、結びつけるのも方法でないでしょうかね。これから、我々と共同研究しましょうか。ミュージアムは何の研究器具はありませんが、個人的には音の解析や粉体工学的なことは少しはできるし、知恵を出し合えばいいものになっていくのでないかな」「そうです!ぜひお願いします。どうすれば連絡が取れますか?」「だれかメールはしていますか。コンピュータの、、、」「私は携帯、、、*** ちゃんはやっているでしょう」「CPでないと、書類などの添付ができないでしょう!」「はい、わたしは家でやっています。」「じゃ、私のアドレスを教えるから、何かあったらメールで連絡してよ」メールのアドレスを、紙切れに書いて渡した。
同じ部屋にクッキーを打っているコーナーもあった。3つ買った。
1時間半ほどいたようである。一時を過ぎていた。歩いて大田市駅の方へ行き、昼食をとった。帰りは、また送ってもらった。2時の約束でホテルのロビーで待った。
鳴り砂について、こうして次第に感心を持ってもらえるようになったことは、うれしいことであり、いろんな角度からの感心を持ってくれる人が増えることを願った。
燃えよ!大高健児!今年の文化祭のテーマは、「∞(むげんだい)『終わりなき白熱の闘いへ・・・』」であると、パンフレットに大石武博校長の言葉が書かれていた。〜さらに、
古来、文化は異世界との交流、ときには闘い(戦争)を通して高まり、発展してきました。闘いは一面において文化の向上をもたらしたものです。文化の文には、「後天的にそなわる教養」という意味があります。また化のイ(ニンベン)は人を表し、ヒはイを逆さまにして変形したもので、生まれたままではないことを表しています。即ち、化は「姿をかえる、ばける」ことです。
本校の文化系部は今年度の全国高校総合文化祭をはじめ、全国大会へ6つの部が出場を果たしました。実に快挙です。目を見張るばかりの活動です。本文化祭においては、全校生徒諸君の参加によって、一人ひとりが、ばけて姿をかえて、楽しい中にも少しばかり文化の香りを持った教養人になってほしい。
体育祭においては、日ごろ培った体力、技量、気力を存分に発揮して「白熱の闘い」を競技し、応援に、デコレーションに、グランド全面にわたって繰り広げてほしい。走りの速い人が先頭を切って、疾走する姿は美しいものです。また、テール・エンドでも全力で走っている姿は見る人を感動させます。若者が何事によらず、真剣になっている姿はいいものです。若人、大高生の意気を高らかに示す体育祭を期待している。〜
私も∞というのは、社マークとして使っている。1から10までの数字で、一筆書きで描かれ終わりのない数字が8で、
それを横にしたものが、∞の形になる。また、砂時計を横にした姿でもある。『とどまることのない、技術の進歩』という意味で、私は使っている。一ページを開いて、最初に目に飛び込んできたのが、この「∞」の字であった。そして私の考えと突き合わせてみた。
『大田市と仁摩町の砂浜について』
大田市と仁摩町、温泉津町はきれいな海岸が今も残っています、また、馬路の琴ヶ浜は珍しい鳴き砂の海岸でもあります。
私達地球科学部は、最初は鳴き砂の特徴を調べたいと思いましたが、調べていくうちに砂の美しさにも見せられました。
今回は、大田市と仁摩町の美しい砂をぜひご覧ください。
〜おわりに〜
鳴き砂を調べようと始めましたが、今回はとりあえず砂粒の大きさについてしらべましたが、あまり予想した結果には鳴りませんでしたが、鳴き砂は小さな粒子が少ない?様な結果が得られました。
仁摩サンドミュージアムの報告により、鳴き砂は全国で110ヶ所もあることがわかり部員一同、驚きでした。んた、大田市と邇摩郡の砂浜は、ほとんどのところが鳴き砂だということもわかりました。島根県では、この場所に集中しているようです。昔より鳴かないようになったという話も聞きました。
さらに、砂浜が年とともに波にさらわれて細くなっている現実も、五十猛海岸や鳥井海岸で目のあたりにし、護岸工事や港湾整備で多くの砂浜がなくなっていくのを実感しました。郷土の大切なこの美しい海岸がいつまでも保たれるように切に願っています。
今回の調査については、砂の採取方法や粒子の大きさのふるい分け等、まだまだ改良するべきところがたくさんあります。これから、少しずつ取り組んでいきたいと思っています。
今後は、砂が鳴かなくなる海水の汚染による粒子表面の汚れ、砂の粒子の岩石成分、粒子の形、昔の記録などに突いて調べることができればと考えています。
砂浜についての情報や昔の写真などをお持ちの方はぜひ教えていただきたく思います。よろしくお願いします。