北九州市若松区鳴り砂発見

 

*** 岩屋海岸 ***


 

 山口大学理学部、宮田雄一郎教授が、地質調査の際にこの海岸に降りられて発見された。

この近辺にはたくさんの鳴り砂の浜が発見されている。

この浜の発見は「日本鳴り砂分布」における109番目リストです。


 2001年12月14日、そのサンプルが研究のために送られてきたので、解析した。未処理の砂であるが、鳴り砂の発音特性をよく示した。

 若松区役所に、地元に残っているだろうその浜の名前を聞いたが(2001.12.14)、「岩屋バス停下の海岸」とまでしか教えてもらえなかった。海岸の名前は付いていないということである。ちょっともったいないような思いであった。

 最近は、全国的に鳴り砂のアピールがなされているが、ここでは公表したくないという話しであった。一年ほど前に地元の新聞に小さく報道されたとき、地元からは、「公表しないでくれ」と、公表を止められた経緯があったという。

 ここに報じることはちょっと考えさせられるが、そこにあるということと、それを守るということは別の次元であると判断し、鳴り砂の情報として発表することにした。

印は、鳴り砂の浜です。赤が、岩屋浜です。

姉子の浜からさらに西へ行くと、

「幸多里浜」(唐津市)、「ぎぎが浜」(松浦市)がある。

縦の黒い線の一つの幅が、1mmです。
岩屋の鳴り砂
琴ヶ浜(木屋前)の鳴り砂

岩屋の鳴り砂特性
サンプリングされたままの鳴り砂の発音特性

実験室における鳴り砂ポットでの音

  1. きれいな鳴り砂の発音特性を示している。
  2. 石英質の多い砂である。
  3. 粒度分布の幅は、琴ヶ浜の砂より広い。
  4. 琴ヶ浜の砂よりも小さい。
  5. 琴ヶ浜の砂に比較して、形は角張っている。
  6. 表面は、琴ヶ浜の砂と同様に光沢がある。